生物学

哲学

コウガイビルと環世界 ユクスキュル: 生物から見た世界

「客観的に記述されうる環境というものはあるかもしれないが、その中にいるそれぞれの主体にとってみれば、そこに「現実に」存在しているのは、その主体が主観的につくりあげた世界なのであり、客観的な「環境」ではないのである。」ユクスキュル著「生物から...
書評

書評:科学と非科学 その正体を探る 中屋敷 均

科学と非科学 その正体を探る (講談社現代新書)筆者はウイルス等を専門とする生物学者。題名からして科学哲学の本である。そして実際科学哲学を扱っているのだが、根底にあるのは、科学をどう扱うかということを通じて、「我々はこの世界でどうやって生き...
書評

書評:ゾウの時間 ネズミの時間 本川達雄 車輪生物はなぜいない?

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)学校にあがってまず習ったことの一つに 、時間とは時計で測るもので 、腹がへったから勝手にお昼 、とはならないということがあった 。自分がどう思う 、どう感じるなどとは関係なく決まった時間...
書評

書評「生物と無生物のあいだ」福岡伸一/動的平衡とテセウスの船

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)夏休み。海辺の砂浜を歩くと足元に無数の、生物と無生物が散在していることを知る。美しいすじが幾重にも走る断面をもった赤い小石。私はそれを手にとってしばらく眺めた後、砂地に落とす。ふと気がつくと、その隣に...
書評

タコの知性を知り、人間の心を知る:タコの心身問題 書評

タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源哲学者である著者がタコの生態の観察を通じて、単なる物質である我々にどのようにして知性や心が生まれたのかを探る一冊。タコやイカ等の頭足類が主たる題材ではあるが、そのテーマは頭足類を一つのモデルとして...