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書評「ファクトフルネス」ハンス・ロスリング著

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣事実に基づいた世界の見方を広め、人々の世界にまつわる圧倒的な知識不足をなくそう本書のタイトルである、「ファクトフルネス:Factfulne...
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書評:認知症の人の心の中はどうなっているのか?

認知症の人の心の中はどうなっているのか? (光文社新書)著者の佐藤眞一氏は、認知症などの老年行動学を専門とする心理学者。本書の主張は下記の通りである。すなわち認知症の現時点で認知症を完全に直す薬も対策もない。だけれども周りにいる人が、認知症...
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書評「実存と構造」三田誠広 孤独に自由を追う実存と束縛し癒しを与える構造

実存と構造 (集英社新書)封建的な制度の中で奴隷のように社会に縛りつけられていた人間の精神を一挙に解放したのが実存という考え方であったのに対し 、解放され自立したように見えている人間の精神も実は一定の機能をもった見えない枠組によって支えられ...
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書評:はじめての構造主義 橋爪大三郎 遠近法と視点、主体の誕生

構造主義の入門書は多々あるが、手頃な新書形式でのものといえば、内田樹の「寝ながら学べる構造主義」か、本書だろう。構造主義誕生の前提となった実存主義等の背景から、主だった思想家たちを一通り紹介した、「寝ながら学べる」に比べて、本書は、構造主義...
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書評:目の見えないアスリートの身体論 伊藤亜紗

潮新書 目の見えないアスリートの身体論 なぜ視覚なしでプレイできるのか本ブログでも紹介した「目の見えない人は世界をどのように見ているのか」の著者、伊藤亜紗氏による一冊だ。本書では、パラスポーツの中でも目の見えない方の競技ー 陸上、水泳、ブラ...
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書評:ゾウの時間 ネズミの時間 本川達雄 車輪生物はなぜいない?

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)学校にあがってまず習ったことの一つに 、時間とは時計で測るもので 、腹がへったから勝手にお昼 、とはならないということがあった 。自分がどう思う 、どう感じるなどとは関係なく決まった時間...
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書評「生物と無生物のあいだ」福岡伸一/動的平衡とテセウスの船

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)夏休み。海辺の砂浜を歩くと足元に無数の、生物と無生物が散在していることを知る。美しいすじが幾重にも走る断面をもった赤い小石。私はそれを手にとってしばらく眺めた後、砂地に落とす。ふと気がつくと、その隣に...
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書評:アルゴリズム思考術 コンピュータ科学から読み解く人間像

アルゴリズム思考術:問題解決の最強ツールアルゴリズムというのは問題解決に用いられる有限な一連の手順にすぎず、コンピュータよりもはるかに広い範囲で用いられる。そしてはるかに昔から存在する。「アルゴリズム思考術」本書では、人が日々直面する困難に...
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神林長平「ぼくの、マシン」の世界を実現するchromebook

いま集合的無意識を、 (ハヤカワ文庫JA)「ぼくの、マシン」とchrome book「ぼくの、マシン」に神林長平の見た未来はchrome bookで実現されつつある。 「ネットワ ークに接続しなくてはコンピュ ータはコンピュ ータとして機能...
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視覚が無いから死角が無い?「目の見えない人は世界をどう見ているのか」を読む

目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)目あきは不自由なものだな幕末期に名を挙げた新撰組、その鬼の副長といえば、土方歳三である。その土方歳三の兄は、土方為次郎といった。目が見えない盲人ではあったが、非常に豪胆な人物だったそうだ...