
書評「生物と無生物のあいだ」福岡伸一/動的平衡とテセウスの船
生物も無生物も、それを構成する原子は同じものなのに、生物と無生物のあいだを、どのように区別できるのか。本書では、この難問に対して、人の生命観の変遷を生物学の歴史とともに振り返りながら、著者の主張する「動的平衡論」について解説している。
生成AI×プロダクトマネージャー(PdM)×中小企業診断士。X(旧Twitter)は@KovaPlus
生物も無生物も、それを構成する原子は同じものなのに、生物と無生物のあいだを、どのように区別できるのか。本書では、この難問に対して、人の生命観の変遷を生物学の歴史とともに振り返りながら、著者の主張する「動的平衡論」について解説している。
タイトルからして、〇〇術的な凡百のノウハウ本のように見て取られるかもしれないが、そのような本とは一線を画する知的好奇心を刺激する優れた科学読み物である。コンピュータ科学で磨かれてきたアルゴリズム的思考を用いて人間を考える良書。
神林長平の「ぼくの、マシン」はSF小説、戦闘妖精雪風シリーズのスピンオフ作品だ。作中に描かれているネットワークに接続しネット上のアプリケーションで動作するコンピュータは現代のchromebookの姿に近い。 雪風の最新作情報も。
「目の見えない人は世界をどう見ているのか」は、目の見えない人がどのように世界を認識し、世界観を作り出しているかについて調査・考察した本だ。 晴眼者であることを当然として生活している自分たちの認識を相対化し、解体してくれる一冊だ。
幕末期の日本、ペリー来航後わずか7年で国産の蒸気船を宇和島藩では完成させた。その中核を担ったのは、手先が器用なだけが取り柄の、貧乏提灯張り職人、嘉蔵であった。技術の壁と身分の壁に苦戦しながらも、奮闘する姿を描いた司馬遼太郎の短編である。