ChatGPT完全活用ガイド:初心者からビジネス活用まで
はじめに
新しいテクノロジーの波に乗り遅れたくない、でも「AIって難しそう…」と感じているみなさん。今回は、誰でも簡単に始められるChatGPTの使い方を、いちばん最初から、実践的な活用方法までわかりやすくご紹介します。
第1章:ChatGPTの基本を理解しよう
ChatGPTとは
ChatGPTは、OpenAI社が開発した最新の対話型AI(人工知能)です。以下のような特徴を持っています:
- 自然な対話が可能で、まるで人間と話しているような体験ができます
- いろいろな話題に対応し、専門的な内容にも答えられます
- 文章作成、分析、アイデア出しなど、様々なタスクをサポートできます
- 日本語を含むいろいろな言語に対応しています
第2章:始め方
アクセス方法
1)ブラウザを起動します。
Google Chrome、Safari、Microsoft Edgeなど、普段お使いのブラウザを起動してください。
2)chat.openai.comにアクセスします。あるいは検索で、「ChatGPT」を検索してアクセスしてください。画像はスマホでアクセスした場合の画面です。
「今すぐ始める」をクリックすることですぐに使い始めることができます。
(もちろんアプリをダウンロードしても構いません。)

「今すぐ始める」ですぐに使い始めることができます!

パソコンからアクセスしても同じように使い始めることができます。

アカウントは作らなくても使うことができますが、なるべく作ってログインした方が使いやすいです。アカウントの登録は手順通りに進めれば難しくはないので試してみてください。
以下の例ではアカウントを作らない状態で進めていきます。

第3章:基本的な使い方(実践編)
最初の会話
ChatGPTを使うことはとても簡単です。
例えば「休日の過ごし方のアイデアを5つ提案して」と聞いてみましょう。真ん中の入力欄に入力して「↑」をクリックします。

すると次のように回答が返ってきます。

とても簡単ですね!そのほかにも例えば下記のような質問を聞いてみてください。それぞれ人間と会話しているかのように返信が返ってきます。
趣味・関心から始める質問
- 「ガーデニングを始めたいんだけど、初心者でも育てやすい植物は?」
- 「スマホで写真を上手に撮るコツを教えて」
- 「読書好きに人気の名作を5冊紹介して」
- 「室内でできる簡単な運動を教えて」
- 「初心者向けの料理レシピを3つ提案して」
日常生活に役立つ質問
- 「食費を節約するためのコツを5つ教えて」
- 「部屋の片付け方のコツを説明して」
- 「睡眠の質を改善する方法を教えて」
- 「朝型生活に切り替えるためのアドバイスをください」
- 「スマートフォンの電池を長持ちさせるコツは?」
会話を深めるテクニック
ChatGPTでは、AIの返信に対してさらに追加の質問をすることで会話を続けることができます。これも人間と会話しているかのような感覚です。
1)フォローアップ質問の例
- 「その理由を詳しく説明してください」
- 「具体的な例を3つ挙げてください」
- 「もっと簡単な方法はありますか?」
例えば、先ほどの「おすすめの休日の過ごし方」であれば5番のお菓子作りを深掘りして聞いてみましょう。

そうするとさらに詳しく情報を教えてくれます!きちんと質問の内容にかみ合った回答がきていますね。

こんな風にどんな時間でも、何回でも会話することができるのがChatGPTの特徴です。
2)情報の整理方法
回答の形式を指示することもできます。例えばクッキーのレシピを表形式でお願いしてみましょう。きちんと表形式で整理して教えてくれます。

さらに作り方を教えてもらうために「チョコチップクッキーの作り方をステップバイステップで教えて」とお願いすると、次のように詳しい作り方を教えてくれます!

第4章:ビジネスでの活用(実践ガイド)
ChatGPTの使い方や便利さが体験いただけたでしょうか。ここではさらにビジネスで活用するためのアイデアをご紹介します。
アイデア出し 相談相手
ビジネスで一番使いやすく効果的なのはアイデアだしや、相談相手として使うことだと思います。たくさんアイデアを出したり、ブレインストーミングの相手になってもらったり、複数のアイデアを組み合わせてもらったりすると効果抜群です。「水平思考で考えて」と指示するのもおすすめですよ。
マーケティング
1)コンテンツ作成
- 「ブログ記事のアイデアを10個出して」
- 「商品説明文を3パターン作成して」
- 「SNS投稿文のテンプレートを作って」
2)市場分析
- 「競合分析のフレームワークを提案して」
- 「ターゲット顧客の分析ポイントを教えて」
- 「トレンド調査の方法を説明して」
- 「アンケート調査の項目を考えて」
業務改善
1)業務効率化
- 「会議の進行方法を改善するアイデアを出して」
- 「タスク管理の効率化方法を提案して」
- 「チーム内コミュニケーションの改善案を考えて」
2)問題解決
- 「在庫管理の課題に対する解決策を考えて」
- 「顧客離れを防ぐための施策を提案して」
- 「社内研修の効果を高める方法を教えて」
第5章:注意するところ
このように便利なChatGPTですが、使う上で注意するところもあります!
セキュリティとプライバシー
生成AIに入力した情報は、場合によってはAIの学習に使用される場合があります。そのため秘密の情報は基本的に入力しない方が無難です。
1)入力してはいけない情報
- 個人情報(氏名、住所、電話番号など)
- 機密情報(社内機密、顧客情報など)
- セキュリティ情報(パスワード、アクセスコードなど)
2)情報管理の基本
- 一般的な質問のみを使用
- 具体的な社名や個人名を避ける
- 機密性の高い内容は別途確認
ただし「オプトアウト」と言う設定をすることでAIに学習させず安全に使うこともできます。アカウントを作成してログインしていれば「設定画面」から「すべての人のためにモデルを改善する」を「オフ」にすることでAIへの学習を防ぐことが可能です。アカウントを作成した人はぜひこの設定を「オフ」にすることをお勧めします。

回答の信頼性
もう一つは回答の信頼性の問題です。ChatGPTは言葉が上手でとてももっともらしい回答をしてきますが、原理的に100%完璧で正確な回答とは限らないことに注意してください。まれに全くのデタラメ(ハルシネーションと呼ばれます)な回答をすることもあります。
このことはChatGPTの画面上にも表示されています。

1)検証が必要な情報
客観的な事実を知りたい場合はChatGPTではなく、信頼できる情報源を調べて方が安全です。特に間違いが許されない用途、法律や医療関連などについて信頼できる専門家に聞くべきです。
- 統計データや数値情報
- 法律や規制に関する情報
- 専門的な技術情報
対策としては下記のようなものが挙げられます。
- 公式ウェブサイトでの確認
- 専門家への相談
- 複数の情報源での検証
専門性の高い情報や重要度の高い用途では専門家の意見を確認するなど慎重に使うことが望まれます。
第5章:上級者向けテクニック
プロンプトエンジニアリング AIからより良い回答を引き出すコツ
ChatGPTをより使いこなすために有効なのが、質問文「プロンプト」を最適化するテクニックです。様々なテクニックが書籍やネットで公開されていますが、代表的な例を下記に示します。
具体的な指示の出し方
1. 目的の明確化
- 最終的に何を達成したいのかを明確に伝える
- 成果物の用途や活用シーンを説明する
- 期待する成果のイメージを具体的に示す
例:「新入社員向けの研修資料を作成したいので…」ではなく
「新入社員が1時間で理解できる、Excel基本操作の研修資料を作成したい。特にSUM関数とVLOOKUP関数の使い方を重点的に説明して欲しい」
2. 制約条件の提示
- 時間、予算、リソースなどの制限事項
- 考慮すべき規則やガイドライン
- 避けるべき要素や表現
例:「営業戦略を考えて」ではなく
「予算500万円、実施期間3ヶ月、営業部員5名体制で実現可能な、既存顧客向けの営業戦略を考えて欲しい。ただし、対面営業は現状の規制で難しい」
3. 期待する出力形式の指定
- 文書の形式(企画書、報告書、メールなど)
- 構成要素(見出し、箇条書き、表など)
- 文体やトーン
例:「プレゼン資料を作って」ではなく
「10分のプレゼン用に、導入5分・提案3分・まとめ2分の構成で、1スライドあたり3点以内の箇条書きで、図表を含めた企画書を作成して欲しい」
効果的なプロンプトの例
企画立案の場合
以下の条件で新規事業の企画案を作成してください:
対象:中小企業の経営者
目的:業務効率化のためのDX推進
予算:初期投資1000万円以内
期間:準備期間3ヶ月、運用開始から1年
制約:既存の業務システムとの互換性が必要
出力:見出し付きの箇条書き、各項目400字程度
参考:製造業でのDX成功事例
回答の質を高めるためのテクニック
段階的な質問
- 最初は大枠を確認
最初の質問はざっくり聞いても構わない。 - 回答を見て具体的な詳細を追加
返ってきた回答に対して、「ここを詳しく教えて」とか「ここの内容を具体的に膨らませて」などお願いする。 - 必要に応じて修正や調整を依頼
「この章の内容は〇〇からXXXの例に変更して」など修正してもらう
比較視点の提供
生成AIはユーザーの文章の意図を読み取ることが上手いため、ユーザー側に忖度した回答をしがちです。そのため、あえて反対意見を出させたり、メリットとデメリットの双方を検討させると良いです。
- 複数の選択肢の評価を依頼
- メリット・デメリットの分析を要求
- 異なる視点からの検討を依頼
具体例の要求
ChatGPTの回答は一般論になりがちですが、具体的に聞くことができれば聞いてみるのも良いでしょう。
- 実際の適用シーンの例示を依頼
- 想定されるリスクと対策の例を要求
- 成功事例や失敗事例の分析を依頼
このように、具体的で詳細な指示を出すことで、より実用的で質の高い回答を得ることができます。特にビジネスでの活用では、目的、制約、期待する成果を明確にすることが重要です。
まとめ:ChatGPTを味方につける
ChatGPTは、使い始めは簡単な会話のパートナーとして、そして慣れてくればビジネスの強力な支援ツールとして活用できます。このガイドで紹介した方法を参考に、まずは気軽に始めてみましょう。
日々の業務効率化やアイデア創出に、ChatGPTを上手に活用することで、新しい可能性が広がるはずです。大切なのは、一歩ずつ着実に使いこなしていくこと。皆さまのビジネスの成功に、本記事が貢献できることを願っています。