身近な依存症:慢性カフェイン中毒

カフェイン中毒とは

身近な依存症や薬物中毒といえば、タバコに含まれるニコチン中毒や、アルコール中毒が有名ですが、それ以外にも中毒性の高い薬物はあります。

昨今人気のエナジードリンクや、コーヒー、お茶に含まれるカフェイン中毒です。特に1日のうちに大量のエナジードリンクやコーヒーを眠気覚ましとして飲み痙攣等を引き起こしてしまう急性中毒はニュースにも取り上げられているので聞いたことがあるかもしれません。

しかし、そこまでの急性症状に至らなくても、日常的にカフェインを摂取し続ける事によって、慢性中毒となる可能性があります。

カフェインを飲むと脳の神経に作用し一時的には疲労感や眠気が取れますが、常用し続けると、カフェインが無くなった極度の倦怠感や頭痛等の禁断症状を引き起こします。と言うか私がまさにその慢性中毒状態であり、現在もまだ回復しきれていません。眠気覚ましで飲み始めたコーヒーが、今では手放せなくなってしまいました。

本記事では、カフェインが疲労感を抑える仕組み、そして慢性中毒化するメカニズム、禁断症状の発症までを、私なりにまとめてイラストで説明します。また摂取量の目安や、治療への糸口も少しだけ紹介します。

カフェインの作用

まずは下の図をご覧ください。

右側の男の子は、元気いっぱいです。左側には男の子の脳が描かれています。真ん中のグレーの部分は脳の中の疲労をコントロールする部分です。

最初は元気いっぱいの男の子でしたが、そろそろ体力も限界に近づいてきました。すこし活動をセーブして体を休めなくてはなりません。脳は「疲労感」を体に伝えて、体を休ませようとします。脳の中では、疲労を伝える物質が放出されます。図では黄色い丸で模式的に書きました。

この放出された伝達物質を受け取る部分が脳内にあります。伝達物質が無事、受け取られることにより、「疲労感」が体に伝わりました。元気だった男の子は、疲労感や頭痛を感じて、体を思うように動かせなくなります。これにより活動はセーブされ体を休めることができます。

我々が普段感じる疲労感は、厄介なものですが実は体を休めてほしい、というサインだったんですね。

カフェインの効果

ところがここで、カフェインを飲むとどうなるでしょうか。カフェインは脳内の疲労をコントロールする部分まで入り込んできます。そして実は疲労の伝達物質を受け取る場所を塞いでブロックしてしまいます。

カフェインが伝達物質を邪魔するため、脳では一生懸命疲労を訴えても肉体にはとどきません。こうする事で、疲労感を吹き飛ばし元気なまま活動し続けることができるのです。

耐性の獲得と慢性中毒化

さて、先ほど述べたようにカフェインは疲労の伝達を阻害することで、疲れを感じなくさせます。しかし脳の方もそのままでは引き下がりません。「疲れているはずなのに、どうも疲労の伝達がうまくいかないな。」と思うかどうかはわかりませんが、疲労がうまく伝達できない事に対抗して、新たな伝達経路を増やします。下の図の青色のように伝達物質を放出するがわと、受け取り側を増やすわけです。

そうすると、カフェインを取っていても、カフェインでブロックされずにすり抜ける伝達物質が出てきます。そうすると肉体には疲労感が伝達されます。多分男の子の方はカフェイン取ってるのになんか疲れた、と思うでしょう。

このままで、終わっておけばまだ良いのです。しかし、ここで男の子は更にカフェインを取ったとします。カフェインを増量する事で、新しく増えた伝達経路も塞ぐことができました。これでまた疲労感は吹っ飛びました。

こうなると察しのいい方はお気づきの通り、脳の方では更に伝達経路を増やします。また男の子はグッタリします。この後は更にカフェインを増やし、伝達経路が増え、またカフェイン。。。と悪循環に陥ることでしょう。これが慢性中毒、あるいはカフェイン依存症の状態です。

強力な禁断症状

また、このような依存症になった状態で、一気にカフェインを抜くとどうなるでしょうか?脳はカフェインに対応するために、疲労の伝達経路が非常に増えた状態になっています。こうなると、少し疲れただけでも大量の伝達物質が放出され、一気に疲労が増幅されて伝わるようになります。

私の体験上は、立ち上がりたくない程の極度の疲労感、倦怠感、無気力、そして頭痛と吐き気、ともう非常にしんどくなります。

こういう状態になると市販の頭痛薬が飲みたくなります。これは非常によく効くので楽になるのですが、じつは市販の頭痛薬の成分をよく見ると「無水カフェイン」という成分が、含まれているのですね。要は飲み物からカフェインを取るか、薬から取るかの違いしかない。頭痛薬依存症になってしまう方がよりタチが悪そうです。これはやめておきましょう。

なぜ慢性中毒は問題か

カフェインの摂取や、入手は法で禁じられているわけではありません。極論延々と飲み続けていけば、問題なさそうな気もします。

しかし、慢性中毒症状となっている私からすると、疲れやすくなった感覚があります。また体調が悪い時に、本当に体調が悪いのか、それともカフェイン不足による症状なのか、見分けがつかなくなります。結果として体に無理をさせてしまい、体を壊す、もっと重大な病気になるのではないか、という不安があります。

また、カフェインには利尿作用があるので、非常にトイレが近くなるのが困ります。自動車での移動中なんかはかなりつらい。

よって、急性中毒はもちろんのこと、慢性中毒も避けるべきであると思います。

カフェイン接種の目安

体重70kgの男性で、1日400mg、女性で300mgと聞いたことがあります。妊娠している場合は更に減らさなければならないでしょう。

またコーヒー一杯(150ml)に含まれているカフェインは90mgと言われています。コーヒーの銘柄や入れ方にもよるでしょうが、男性ならだいたい4杯まではOKで、5杯は飲みすぎと言えるでしょう。ただし、このあたりかなり個人差もあると思います。私はコーヒーなら1日4〜5杯程度でそこまで目安を逸脱しているわけではないですが、慢性中毒化しています。

依存症の治療は

焦って一気にカフェインを減らすと強烈な禁断症状が出ます。これはとても辛い。禁煙や、禁酒と一緒ですが、摂取量を記録して把握した上で、コントロールしながら徐々に減らしていく必要があります。

現在、自分で記録をつけながら治療中です。経過はまたこのブログで報告します。

2019/8/25 依存症からの脱却記録を記事にしました。

身近な薬物中毒、カフェイン依存症から30日間で脱却した経験記。カフェインの摂取量を記録し、徐々に減らすことで依存から抜けることができた。大事なのは体に負担をかけないようなライフスタイルへと、自らの生活習慣を変えていくこと。
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