ビジネスマネジャー検定2020 独学での合格体験記

ビジネスマネジャー検定とは

東京商工会議所が主催する管理職のための基礎知識を問う検定です。

HP:https://www.kentei.org/bijimane/guideline.html

会社の目的、組織・チームの運営方法、部下の指導、評価方法、経営分析、マーケティング、財務諸表の読み方、リスクマネジメント、などを広く(比較的浅く)問う検定です。

2020年の4月に中間管理職になったのですが、管理職に対する社内教育がなく、見本になる管理職もいないと感じたため、世間一般で定義されるところの管理職に求められる知識を身に付けたいと思い、自腹で受験しました。結果合格したので、勉強法と本番の試験の話などを書きます。

学習法

これから受験を考えている人のためにどんな勉強をしていたかを簡単に紹介します。

テキスト

テキストは下記の公式テキストを使用。

問題集も公式問題集を使用。

この2つがあれば十分です。他に何も要りません。

と言い切ってしまいましたが、一部補助テキストとして参考にしたのが下記のテキストです。しかし、おまけ程度であり無くても問題ないでしょう。ビジネスマネジャー検定試験と中小企業診断士では重なる試験範囲も多く、別の角度からの説明が参考になるかもしれません。

試験半年前

片道30分程度電車に乗って通勤しているので、その間テキストをずっと読んでいました。重要と思われるところは下線を引くなどしながら。大体2〜3週間で一周読めるので、そのまま2周くらい読んだと思います。片道30分なので往復で1時間。それが2週間で10日分なので10時間で1周という感じでしょうか。新幹線での長距離移動を伴う出張ではまとまった時間があるので、そういう時も集中して読み込んだりしました。

そうこうしているうちに、夏季休暇の時期になりました。ここで問題集を使って過去3年分の試験問題を時間を測りながら解きました。また問題集には過去問以外に追加の問題も付属しているのでその問題も解きました。一通り過去問を解くことで自分の理解の浅い分野や苦手の分野が判明するので、それらの点はテキストを見るなりネットで調べるなりして復習しました。

またどの問題を間違えたかは記録しておき本番直前の振り返りに使えるようにしました。

実は初めて過去問を解いた段階で3年分のどの問題を解いても合格ラインの70点以上が取れてしまい、だいぶ安心感が得られました。試験時間にも十分時間余裕があり、1時間半あれば十分解けることがわかりました。

過去問を解いてみるとわかりますが、マークシート方式なので、きちんと問題文を読めば、半分くらいの問題は「ある程度真っ当な感覚、常識、倫理観の持ち主」であれば大体正答がわかるものだと思います。それだけで40~50点が取れるとして、合格ラインまでの20~30点を勉強して身につければ合格できます。この検定はある意味、その「ある程度真っ当な感覚」を試す検定なんでしょう。

試験直前

試験直前は再度通勤時間、移動時間を使ってテキストを1周読み返しました。さらに試験前日、前々日あたりで夏季休暇のときに正答できなかった問題、苦手意識のある問題を集中的にとき直して準備しました。特に経営分析、財務諸表、各種マーケティングや組織論のフレームワークなどは入念に。

試験当日

試験当日、準備万端、意気揚々と試験会場に入り着席。試験官の説明や問題配布で20分くらいかかった後試験開始。試験開始後は途中での入退室は不可。事情があって退室する場合は、その時点で答案を提出。再び部屋に入ることはできない、というルールです。試験時間は2時間と試験官が説明した記憶があるけど、公式情報ではもっと短かったような?

さて、過去問の結果からしても合格の可能性は高かろうと自信満々で受験した私だったのですが、実は落とし穴がありました。試験官の説明中から若干トイレに行きたくなってきて、試験中に猛烈な尿意に襲われたのです。ほとんど落ち着いて思考することはできません。猛スピードで問題文を読み、一瞬で判断して解いて行きます。

落ち着いて解けば確実に正答できる論理的思考の問題も、この状況ではとても時間をかけて解いていられません。ここは山勘で適当な選択肢をマーク。(自己採点の結果、この山勘は外れていた。)我ながら準備不足で足をすくわれてしまい、情けなくて半泣きです。途中でギブアップもチラつき絶望的な気分。それなりに時間もかけて準備して自腹で受験してるのにこのザマなのか。それでもなんとか気持ちを鼓舞し、ひたすらに1問、また1問とマークを続けて行きます。

試験開始後45分で一通りマーク完了。本来ならば十分時間があるので見直したいところだが、とてもそのような余裕はなく試験官を呼び答案を回収してもらいます。念のため、トイレに行って戻ってきても良いか、を確認しましたが無情にも不可との回答。。。諦めて答案を提出してトイレに駆け込みました。私が受験した会場ではトップでの回答提出。事情を知らない周りの受験生から見れば、異様に早く提出してさっさと帰った変人と思われたことでしょう。。。

小用を足しながら、人としての尊厳を守った安堵感と、実力を発揮できなかった後悔とで複雑な感情を味わう。。。嫁にトイレに行きたくてちゃんと試験受けられなかったとlineで連絡したら、帰ってきたのは一言「バカだね」。ああ、そうだ、バカなんだよ、と思いながら帰路につきました。

その後、twitterを見ていたら、資格学校がHP予想回答を公開するとの情報をキャッチ。一応自己採点をしてみました。十分時間をかけられなかったために落とした問題はあったのですが、それでも採点結果はなんと79点で合格ラインを超えていました。これは変なマークミスをしていなければ逆転勝利の可能性が見えてきました。その変なマークミスの可能性を排除するための見直しができなかったことだけが不安として残りましたが。

結果発表

結果はオンラインで先行して公開されました。自己採点通り79点で無事合格しました。よかったよかった。

役に立つことは

なんの役に立つか。マーケティング、組織設計、チームビルディング、財務諸表など一通りどれも役に立つでしょう。というか、役に立てるという姿勢が求められると思います。どんな知識も役立てようという積極的な意思がなければ役に立たないものだと思います。逆にその気持ちがあれば、役に立たない知識や経験など何一つないものだと思います。まぁそうなるとあえて受験するのが「ビジネスマネジャー検定」である必要があるのか?ということになるのですが。

あとは、下記の言葉が印象に残っています。マネジャーの心構えは「Asking the right question」常に正しい問いをしていくこと。本質的な問題設定を行えること。

それから、課題と向き合う時の心構え。「Can I do it?」自分にできるだろうか、ではなく「How can I do it?」どうやったら自分にできるだろうか?という姿勢。この2点はとっても良いことを言ってると思う。大切にしていきたい教えかな。

あとは自分自身の能力、知識の向上以上にこういった自己研鑽の姿勢を対外的にアピールする材料にはなるでしょう。自分が変わる以上に周り以上の目線が変わってくるかもしれません。

今後の目標

ビジネスマネジャー検定は、ミニミニ版の中小企業診断士だと感じました。次は中小企業診断士を目指してやってきます。

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