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時計の電池交換は自分でもできる
メーカーでの電池交換は¥4000
嫁が使っているCASIOのBABY-G(BA-110BC-1AJF )だが、電池が切れてしまった。電池交換をメーカーに依頼した場合の費用を調べると、¥4000かかるらしい。この値段をどう見るかだが、耐水性の性能検査まで行ってくれるとの事で、そこを考慮すれば妥当な価格かもしれない。しかし嫁の用途は特にダイビングをするわけでもなく、日常使用なので、そこまでは必要ない。

調べてみると、素人でも簡単に交換可能なようなので自分でやってみた。
自分で電池交換してみた。
背面の+小ネジ4本を外し、カバーを取り外す。

使用するのは+のドライバー。

ドライバーは頭の十字のサイズに規格があり、それぞれ回すネジに合った規格のものを使うことが望ましい。規格が異なるもので無理やり作業すると、ネジの頭を潰してしまい、緩めることも締めることもできない状態になる。俗に“ネジの頭を舐める”という状態である。
Baby-Gの場合、適合するのは、「0」番である。このドライバーだと、「P.0」と表示されている。ちなみに、これはVESSELの結構ちゃんとした工具。

これで、緩めていく。+ネジの締め、外しは回す力よりも、ドライバーをネジに押し当てる力がしっかりかかるように意識して回そう。そうじゃないとドライバーが滑って頭を舐めてしまう。ひどい場合はそのままニッチもサッチも行かなくなってしまうので注意だ。

4本の小ネジを無事外した。

背面のカバーを外す。ベルトが邪魔になるので手でベルトをグイッと広げて避けてあげよう。

パカっと外れましたよ。

続いて、グレーの薄いゴム板も外そう。部品を外すときは、元どおりに戻せるように何がどういう順番で、どういう向きでついていたかを写真に撮ったり、メモしながらやろう。
さて、ゴム板を外すと電池が格納されている部分が見えてくる。赤文字の注意書きが書かれたシールが貼ってある部分がそうだ。

電池ケースはフックで引っかかって固定されている。写真のピンセットで示した場所がそうだ。ここをピンセットで引っ掛けて外してあげる。ここはやや作業しづらいので慎重に作業しよう。細かい周辺部品を曲げたりしないように注意すること。

こんな感じで開く。

隙間から電池を取り出す。中に入っていたのは「SR726W」という品種のボタン電池2個。

用意しておいた新しいボタン電池に交換する。ところで、SR726の電池には、「SR726W」と「SR726SW」という2種類がある。どちらも時計用のボタン電池だが、G-SHOCK等のデジタル時計の電池にはSWではなく、Wの「SR726W」を必ず使うこと。この両者では電池の性能が異なり、「SR726SW」をデジタル時計に使用した場合はバックライト点灯などの機能の動作が保証されない。注意しよう。

入っていた向きと同じ向きに入れよう。一応赤文字の注意書きには「UP+」と書かれており、+表記のある面が天面(写真から見える向き)になる様につけなさい、と教えてくれている。

パチンとフックをはめ込んだ後に、もう一つ作業がある。赤文字の注意書きを読むと、
After battery replacement, contact AC with (-) using tweezers.
「電池交換の後、ピンセットで、「AC」と(-)を(電気的に)接触させろ。」
と書いてある。これが初期化動作で必要らしい。その「AC」と(-)って何処だよ?って言うと下の画像でピンセットの二股の先がそれぞれ触っている箇所がそうである。よくみると、小さい文字でAC、(-)と刻印されているのが見つかるだろう。
ここをピンセットで触って導通を取ってあげる。この作業は電気的に接触させればよいだけなので、ピンセットにこだわる必要はなく、クリップでもなんでも金属で導通が取れればなんでも良い。

続いてグレーのゴム板を設置。ゴム板の穴が時計の部品の突起と合う向きになるよう気をつけて取り付けよう。また、その外側にぐるっと一周黒い細いゴムが巡らされているが、これが防水性を確保するためのシール部分と思われる。ここにゴミが付いていたりすると、防水性能が損なわれるので、ゴミは綺麗に取り除こう。

蓋の裏側にもゴミが付いていないことを確認して、元と同じように取り付けよう。繰り返しになるが、ネジを締めるときは押し付ける力をしっかり意識して、ネジを舐めないように!

液晶に火が灯り、動作が復活しました。

あとは、時計の取説を見ながら時刻や日付を再設定しよう。紙の取り説が手元になければCASIOのHPからダウンロードして読むことができる。便利だ。
こんな風に簡単な作業なので、どうしても防水性を万全にしなければならない人以外は、気楽にやってみよう。
必要な部品
まずは電池がないと始まらない。Amazonで買うのが簡単。電気屋では意外と品切れしている。
・ドライバー 百均のでも十分いけるでしょう。でも長く使うことを考えれば、ちゃんとしたメーカーの、精度の高い工具が欲しいところ。
・ピンセット 同じく100均のでも十分いけるでしょう。でもHOZANとかのちゃんとした物だと、先端の合い具合など精度は段違い。
併せて読みたい
同じくCASIOのG-SHOCKのベルトを修理した話。バネ棒の交換です。